2010.1.14
おつき合いのあるデザイン会社からの依頼で、
府中にある郷土の森博物館の、来年度のポスター作成素材として
今が見頃のロウバイの撮影をしてきました。
「ろうばい」って何ですか??
梅の見頃って3月じゃないんですか????
って、なんともモノ知らずなところから始まった今回のお仕事m(_ _)m
梅という字を書くけれど、いわゆる赤やピンクの梅の種類とは違うらしく
冬に黄色い小さな花をつける木です。
郷土の森の広い園内には四季を通じてたくさんの草木や花が見られるのですが
そのなかに「ロウバイの小径」なるスペースがありまして
開園前の朝8時。
この冬いちばんの寒さとのことで、
晴れたはいいが・・・・カメラ持つ感覚がないんですが(汗)
クロッカスに似たような、甘い爽やかな香りでいっぱいです。
ロウバイは、ひとつの木に密集して花が咲くのでもなければ
葉っぱもなく木の色に同化してしまうので、
どんなに満開でも桜や梅のように派手さはありません。
そしてこの「小径」、思ったより一本一本の間にスペースがあるのも手伝って
全体のイメージを一枚で表すのは難しかった・・・。
角度を変えて、小径イメージふう。
なるべく「咲き乱れる」雰囲気が・・出てるといいな。
開園時間になるとすぐ、
趣味のカメラおじさんたちで小さなロウバイエリアはかなり賑わいはじめました。
お花の写真の好きな人は、年がら年中、こうやって季節の写真を撮りにきているんだなぁ。
そのなかで、ぽっと来た私がかなうわけがない・・・と、言ってちゃいられない!
とばかりに、担当者が帰ったあとは1人居残ってロウバイのイメージ写真を黙々と撮り続けました。
ここには3種類のロウバイが育てられていて、一本一本、いろいろな表情を見せてくれます。
ロウバイは地面向きに咲いていることが多く、
下から見上げるように撮ると
青い空に映えてカワイイのです♪
すずらんみたい(*^_^*)
バラのように花びらを広げるものも。
ぽっこり丸い種類。梅の黄色バージョンといった感じです。
かわいいので、ソフトフィルターも使ってみた。
十数年前、一眼レフを初めて買ったときは
毎週末、近所の公園に出かけてお花の写真撮ってたっけ。
あの頃は、ファインダーの中に見えるどアップのお花が私にだけ話しかけてくれるようで、
別世界を見るような感覚がとても楽しかった。
そんなドキドキしながらカメラのシャッターを押していた頃を懐かしく思いながら、
1人黙々と撮っていると
施設の腕章をつけた私に、杖をついた1人の老人が話しかけてきてくれました。
「ここの方ですか?」
「違うんですが、ここの資料として朝から撮っているんです」
「どこからいらっしゃいました?」
「私は、八王子の片倉です」
「あぁ~片倉なら友人が住んでいるね、近くに公園もあってよく遊びに行くんだ」
あら~~その公園とはまさに私が年賀状の写真で使った、片倉城址公園(笑)
それから公園の話題でひとしきりおじいちゃんと盛り上がり、
気温はこの冬いちばんの寒さで1人孤独な撮影・・・のはずなのに
なぜかあったかい気持ちになった、真冬のぽかぽか午後でした。