結婚式の撮影, ウェディング撮影

手紙 ー 親愛なる子どもたちへ ー

フォトグラファーの久恵です。
先日のウエディング撮影から。

親族のみ40名ほどの和装婚。
披露宴での叔父さまからのスピーチは、
ある詩の朗読でした。

聞いたことなかった。

新婦涙、新郎涙(ぎりぎりこらえた)、
列席者涙、
そんな私は泣くと写真が撮れないのでグッとこらえる。
スピーチが終わってビデオさんを見たら、
「だめだよぉ〜〜」とハンカチ持って涙(笑)

以下、長いですが
叔父さまが用意されたものを転記します。

〜〜〜〜〜

手紙 ー 親愛なる子どもたちへ ー

年老いた私が ある日今までの私と違っていたとしても
どうか そのままの私を理解してほしい

私が 服の上に食べ物をこぼしても 靴ひもを結び忘れても
あなたに色んなことを教えたように 見守ってほしい

あなたと話すとき 同じ話を幾度となく繰り返しても
どうか さえぎらずに聞いてほしい

あなたにせがまれて 何度も何度も繰り返し読んだ絵本
その結末はいつも同じだったけれど 私の心は満たされていたのだから

年老いていく私の心に どうか祝福の祈りを捧げてほしい
けっして悲しいことではないのだから

楽しいひとときに 思わず下着を濡らしてしまったり
お風呂に入るのを嫌がったとしても どうか思い出してほしい

あなたを追い回し 何度も着替えさせたり
嫌がるあなたとお風呂に入った 懐かしい日のことを

足腰も衰え 立ち上がることが難しくなっても
あなたが か弱い足で立ち上がろうと 私に助けを求めたように
どうか あなたの手を握らせてほしい

年老いていく私の心に どうか励ましのまなざしを向けてほしい
けっして 悲しいことではないのだから

私の姿を見て悲しんだり 自分が無力だと思わないでほしい
あなたを抱きしめる力がないのを知るのは 辛いことだけれど

私を理解し支えてくれる心だけがあればいい
きっとそれだけで 私には勇気が湧いてくるんです

あなたの人生の始まりに 私がしっかりと付き添ったように
私の人生の結末に 少しだけ付き合ってほしい

あなたが生まれてくれたことで 私が受けた多くの喜びと
あなたに対する変わらぬ愛をもって 笑顔で答えたい

私の子どもたちへ 愛する子どもたちへ

平成27年11月2日

〜〜〜〜〜〜

最後までお読みいただきありがとうございました。
作詞家は不詳、
この詩に曲をつけて樋口了一さんというかたが歌っていらっしゃいます。

親が元気なうちにこの詩に出会えてよかった、と
このふたりの結婚式に立ち会えたことに感謝しました。

*八王子の結婚式フォトグラファー・久恵(きゅうえ)有里子のブログ*

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